「セレック治療について」
投稿日:2022年6月2日
カテゴリ:歯科治療全般
当クリニックでは、セレック治療をご提案させていただくことがあります。セレック治療を受けようか考えている患者様の中には、「セレック治療とセラミック治療・保険診療との違いは何なのだろう?」と疑問に感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年、歯科治療法の一つとして「セレックシステム」と呼ばれる方法が急速に普及しており、これまでの歯科治療を大きく変えつつある画期的なシステムです。
①セレック治療とは?
セレックはセラミック(CEramic)とリコンストラクション(REConstruction)を組み合わせた名前です。コンピューターの3D画面上で修復物の設計を行い、ミリングマシンと呼ばれる自動切削機でセラミックブロックを削り出すことで、精密な詰め物や被せ物を製作します。
②セレック治療とセラミック治療の違い
・作製方法の違い
セレック治療では、お口の中を口腔内カメラでスキャンをして、コンピュータ上で歯の修復物を設計・製作をします。一方、セラミック治療では歯の型取りを行い、歯科技工士へ型取りをした模型に合わせて修復物の製作を外部依頼します。
・治療期間の違い
セレック治療の治療期間は最短1日で終了します。一方、セラミック治療では歯科技工士へ修復物の製作を外部依頼しており、製作期間分の時間が必要となるため、最低でも2回以上の通院が必要となります。
③セレック治療と保険治療との違い
セレック治療と銀歯などの保険治療との違いは以下のようなものです。
・金属アレルギーの有無
保険治療の被せ物では銀歯を使用することがありますが、患者様によっては金属アレルギーを引き起こす可能性があります。金属アレルギーを引き起こす原因は様々ですが、銀歯を使用している場合、お口の中で溶け出すことで症状が出ると考えられています。一方、セレック治療で使われる素材は金属アレルギーを引き起こすことはありません。
・耐久性・残存率の違い
セレック治療は保険治療と比べ耐久性に優れており、長持ちする傾向にあります。保険治療は被せ物と歯の隙間から虫歯になる可能性があります。一方セレック治療では、修復物と歯との接着が強く、隙間から虫歯菌が入りにくいです。また、使用している素材の都合上、セレック治療に使用される修復物のほうが、耐久性が高く、10年後の残存率も高いと言われています。
・審美性の違い
保険治療で使用されるレジン(コンポジットレジン=CR)」と呼ばれる、プラスチックのような素材で、白い歯を手に入れることはできますが、セレック治療と比べると、審美性は低くなります。審美性を気にされる方はセレック治療をおすすめいたします。
セレック治療は、噛み合わせや歯の状態などで、できない場合もありますが、ご興味のある方は是非お声がけくださいね。
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