歯ぎしりについて
投稿日:2024年9月15日
カテゴリ:歯科治療全般
歯ぎしり(ブラキシズム)とは、自覚がないにもかかわらず、持続的に筋肉が緊張し、強い力が顎(あご)や歯などに作用することを言います。
一般には、寝ている時に上下の歯が接触して不快な雑音が生じることと考えられていますが、日中に起きるものや、雑音が出ない歯ぎしりもあります。
歯ぎしりの種類は、以下の3種類に分類され、それぞれが混在することもあります。
①ギリギリと音がするグラインディング
②カチカチと噛むタッピング
③音がしない、ぐっと噛みしめるクレンチング
特にクレンチングは、音が出ないので発見が遅れがちになります。
日中の歯ぎしりは、本人には歯ぎしりをしている(噛みしめている)意識がないことが多く、噛みしめに至らなくても持続的に上下の歯を接触させていることがあり、顎関節症や肩こりの原因になることもあります。
歯ぎしりの回数が多いと、以下のような症状が起こる可能性があります。
*起床時に顎や肩の筋肉に痛みや疲労を感じる
*筋肉の肥大、顎のこわばり、口が開けにくいなど顎関節症(がくかんせつしょう)を引き起こす
*上下の歯をすり合わせることによって、歯が削れてすり減ったり、歯が折れたり、被せものが壊れたり、外れたりする
*歯周病に罹患(りかん)している人は、歯の動揺がさらに大きくなってしまう
*口の中の骨がごつごつと膨らんでくる
検査・診断
自分で意識していな歯ぎしりも多いため、診断は問診やアンケート、口腔内診査によって行います。
睡眠中の歯ぎしりは、原因が精神心理的疾患や薬品の影響などの医学的なものではなく、自分で歯ぎしりの音や噛みしめを自覚している場合は、以下のいずれか1つでもあてはまれば、睡眠中の歯ぎしりと診断できます。
治療
歯科用スプリント(マウスピース) を着けることで、直接上下の歯が接触することを防ぎ、歯ぎしりを減らせます。すり減ってしまった歯の保護や歯ぎしり音を減らすことにも効果があります。
ただし、いびきや睡眠時無呼吸(すいみんじむこきゅう)を悪化させる可能性があるため、これらに当てはまる人の使用には慎重な対応が必要です。
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