増えている『歯根破折』 ‐そのリスクと予防法‐
投稿日:2024年10月5日
カテゴリ:歯科治療全般
近年、歯科治療において「歯根破折」という診断が以前よりも増えています。
歯根破折とは、その名の通り歯の根っこにヒビが入ったり、割れてしまった状態です。
自覚症状がない場合も多く、発見が遅れると抜歯が必要になるケースも少なくありません。
歯根破折のリスクを高める要因はいくつかありますが、主に以下の点が挙げられます。
①咬合力:歯ぎしり・食いしばり、噛み合わせの異常、硬いものへの嗜好など、歯に強い力が加わる習慣
②歯の状態:根の治療をした歯、被せ物、むし歯を大きく削って詰め物をした状態
③その他:加齢、外傷、歯の本数が少ない、合わない入れ歯を使っているなど
これらのリスクファクターが複数重なることで、歯根破折のリスクはさらに高くなります。
では、歯根破折を予防するにはどうすればよいのでしょうか?
☆定期的な歯科検診を受ける:虫歯や歯周病の早期発見・早期治療を受け、歯の状態を良好に保つ
☆歯ぎしり・食いしばりがある場合は治療を受ける:マウスピースの装着などにより、歯への負担を軽減する
☆硬いものは控える:氷やナッツ類など、歯に負担のかかるものは控える
☆適切な歯磨きを行う:むし歯や歯周病を予防することで歯を失うことを回避し、1本でも多くの歯で食事をする
歯根破折は、一度起こってしまうと完全に治すことは難しく、抜歯が必要になる場合もあります。
早期発見・早期治療が、歯根破折の悪化を防ぐために重要です。
ご自身の歯を守るためにも、定期的な歯科検診を受け、適切な予防対策を講じましょう。
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